科学者の卵が必ず赤面すること

今日、家に帰ったら、母校の東京薬科大学から封筒で何やら送られてきていた。

娘に送られてきたのかな、と思ったが、差出人をよく見ると、現学長のN先生からだった。

このN先生は、僕の4年生の卒論とマスター(修士)論文の時の指導教官で、当時は「助教授」だった。

このN先生には一方ならぬお世話をして頂き、僕たちの結婚式までお呼びした。

僕が修士を卒業するときには「若人に贈る本」みたいな本まで頂いた。


で、その先生から何を送られてきたかと封筒を開いてみると、なんと!僕の修士論文だった。

しかも、手書きで僕が直筆で書いた「オリジナル」の論文だった。

当時はまだワープロもほとんど普及していなくて、修士論文は「万年筆」で書かないといけない、という時代だ。

論文のタイトルは「3-Ethoxycarbonilcarbapenamの合成研究」というもので、簡単に言えば「抗生物質の合成」に関する研究だ。

なつかしのNMRのチャートまで入っていた。

このNMRは、今ではMRIとして人間にも適応され、病気の発見にも役立っているものだが、当時は「分子骨格」の推定レベルにしか使われていなかった。

しかもHだ。Cではない。

と書いたところで、分かる人はごくわずかだとおもけれど。


とにかく、N先生は僕が卒業して30年も経っているのに、きちんと保管されていたのだった。

僕自身は、たしか持っているはずだが、どこにあるのやら、という感じだ。


通常なら廃棄されてしまうものを、ご丁寧に、今まで担当された学生、ひとりひとりに郵送されているらしい。

この3月で学長も退官し、本当に大学とも縁が切れるので、その前に送ってくださったようだ。

ありがたいことです。


熱く燃えていた「若気の至り」を、久々に思い出したのでした。

でも、少し赤面したけどね。


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